日本のルンバ界に衝撃をもたらした1曲
11/17 日曜日 渋谷 Tangle さんにて DJイヴェント「Rumba Rock!」を行います。それに向けて、店主が回す予定のレコードをちょこちょこ紹介していきます。
Viva La Musica
Conseil Amisi (1980)
日本のルンバ・ザイロワーズ(現在はコンゴレーズ) 界に衝撃をもたらした1曲
1979年にキングレコードから、中村とうよう氏監修のザイール音楽のLPが発売された。AFRIZA、OK Jazz、Orchestre VEVE の3枚。その前後にヨーロッパ経由で日本に入って来た KAMALE、LIPUA LIPUA などと同様、一部でキンシャサ叙情派と呼ばれたこの辺りの音源からは、確かにクオリティの高さやアフリカらしさは感じられた。しかしパンクやレゲエを聴いていた当時20代の俺たちには、正直ちょっと物足りなさがあった。そんな1983年5月、六本木インクスティックにて「アフリカン・クレイズ」なるイヴェントが催される。アフリカ各地の音楽がレコードやスライドで紹介されていく中、岡崎彰氏がかけたこの1曲の衝撃度といったらなかった。「なんだ、これは!すげぇじゃん!」ヴィヴァ・ラ・ムジカのコンセイユ・アミシには、明らかにロックなにおいがしたのだ。
ここがコンゴ音楽を語る上で重要なのだが、地に根付くフォルクローレのニュアンスをまといながらも、新しい世代のアーチストたちの才能が、パパ・ウェンバの元で開花された時代だった(しかし当時アフリザに加わっていたウェンバ自身は、この曲では歌っていない)。実際キンシャサの人たちにとってはどういうとらえ方なのかはわからないが、少なくとも俺たちとルンバ・ザイロワーズとの関りを大きく変えた(深みにはめられた)1曲である。この1曲無くして、日本のルンバ音楽シーンは存在しなかったのでは、とさえ思う。