タブー・レイ愛が強すぎて

今週末 4/27 日曜日、渋谷の Tangle にてDJイヴェントを行うので、それに合わせてルンバ・コンゴレーズの集中予習講座の三回目!
本日取り上げるのは、
Tabou National の MAKALE NAWE
タブー・レイ愛の強さから生まれたバンド
ベルギーはが宗主国だった歴史もあり、この地に留学するザイール(現コンゴ民主共和国)の学生は、今も昔も少なくない。ベルギーで学生バンドをやっていたトニー・ディー(Tony Dee)が故郷に帰国、地元キンシャサのリングワラという街で作ったバンドが タブー・ナショナル(Tabou National) だ。トニー・ディーが敬愛してやまないタブー・レイ(Tabu Ley)へのオマージュから、このバンド名にしたという(ちょっとだけ変えて O を入れている)。
タブー・ナショナルには後ヴィヴァ・ラ・ムジカのメンバーとなる ジェンガカ(Djenga-K) やポポリポ(Popolipo) も在籍していた。
アリ対フォアマンの試合に大コンサートが開かれたキンシャサ、その前夜祭にはザイコやアンピール・バクバといった当時人気を博した大物バンドが多数出演したという。その中にあって、そこまで有名ではなかったタブー・ナショナルだったが、彼らにひけをとらない演奏で好評だったらしい。ちょうどそんな時に出たのが MAKALE NAWE(*この7インチはケニア盤なので1976年となっている)。なのである。
‘70年代初頭は、コンゴ民主共和国の歴史の中でも一番景気の良い時代だった。そのため、雨後の筍のようにバンドができ、レコーディングすることができた。タブー・ナショナルも、その時代の人気バンドのひとつと言えよう。’80年に入り景気が後退しても、音楽を溺愛する国民性ゆえ良いバンド、良い音楽はたくさん生まれた。しかし塩ビ不足などもあり、レコードに残っていないものが多いのは本当に残念だ。
https://www.youtube.com/watch?v=RcK6qY5oP5A